太陽光発電と蓄電池によるバーチャルパワープラントを考える

太陽光発電と蓄電池を組み合わせた次世代のエネルギー供給を本気で考えます

蓄電池の価値は儲けることではない、本当の価値は「安心」と「エコ」

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蓄電池の価値は儲けることではない、本当の価値は「安心」と「エコ」

蓄電池の普及率は以前と比べてかなり伸びてきています。
蓄電池を導入する理由として、補助金が出ることや、ダブル発電扱いになることで月々の電気代が下がるなど、経済的な負担を軽くする目的であることをよく耳にします。
日々の支出が少しでも抑えられるのは嬉しいことなので、経済的な理由で導入することはごく自然なことです。
ただ、多額の補助金をもらえるといった蓄電池を購入したことによる金銭的なメリットの合計が、蓄電池の初期投資金額を上回るのではないかと考える人もいるようですが、それは期待しない方がいいと思います。

何故なら、蓄電池は投資商品ではないうえに、ダブル発電扱いになったのは少し前の話であって、現在主流となっている蓄電池はダブル発電として認定してもらえないからです。

蓄電池の本質的なメリットは投資的なことではなく、災害や停電などといった非常時の電源になることと、ピークシフトに活用できることです。
地震などの災害や停電が起こると電気などのライフラインが止まってしまうため、照明器具が点灯できなかったり、冷蔵庫が使えなくなるなど、生活にかなりの支障が生じてしまいます。
また、災害や停電が起こる時期が冬で合った場合は、暖房器具が使えなくなるなどかなり厳しい状況となってしまいます。

しかし、蓄電池を導入していればこのような非常時であっても電源として使用できる安心感があります。

さらに、蓄電池容量が7.2kWhである場合はフル充電の状態で、照明器具や冷蔵庫、パソコンなどの電子機器を12時間程度使用できるうえに、携帯電話の充電もすることが可能です。非常時は常に情報を得られることと発信できることが重要であるため、蓄電池を導入しておくことは万が一の事態が発生したとしても、かなり心強いと思います。

また、電力需要のピークである13時から16時の間に買電することを避けて電気を使用するピークシフトに活用することもできます。
電気は基本的に貯めることができないため、電力会社は需要時間帯に合わせて発電を調整する施設を稼働したり止めたりして発電量を調整しています。

発電設備は稼働させたり止めたりするよりも、電力需要の山と谷をなくして稼働し続けられるようにした方が発電するためのエネルギーが無駄にならず効率がいいため、蓄電池を使って電気を使う時間をずらすことで電力需要の山を減らすことに貢献できます。

つまり、日本のエネルギーの無駄使い削減に貢献することもできるのです。

蓄電池は経済的な効果も見込めますが、本当の価値は災害時などに備えられる安心感であり、エネルギーの無駄使い削減に貢献でき、エコな暮らしを実現できるところにあるといえます。